魔法の言葉 -side R-

2月14日。
俺は、あいつの前で少しだけ素直になれた。
そしてそれから、もうすぐ1ヶ月が経つ───。


「な、頑張れ!」
ひろしの一言に、俺はムッとして言い返す。
「頑張れってお前、簡単に言うけどなぁ・・・」
「簡単だよ、あかねに『好きだ』って言うだけだろ?」

その一言が一番難しいんだよ!!

「大体別に俺は、あかねのことなんか・・・」
いつものセリフを吐いてみたが、
「お前の戯言は今聞く気ねーぞ。なぁ、大介?」
「そうそう、そう言わないと照れを隠せないんだよなぁ、乱馬くんは」
「お前らな・・・」
ほぼ無視されてしまった。
ま、こいつらだからこそこんな話も出来るんだが。

昼休みの屋上は、春や秋ならいつも購買で買ってきたパンやお弁当を広げて食べている生徒で賑わっているのだが、3月上旬の気候+今日は風が強いため、ほとんどいない。
ここへひろしと大介に呼び出された俺は今、『ホワイトデーにあかねにプレゼントを渡す』計画を聞かされていた。
当日が日曜な為、ご丁寧にデートプランまで考えてある。

まず遊園地へのデートに誘い、当日は駅待ち合わせ、電車の中でも肩にもたれかけさせたりして、遊園地内では絶叫系からお化け屋敷系までいろいろ組み込みつつ、最後に観覧車でプレゼントを渡す・・・。

実にベタなプランだ。
だが二人はかなり前から真面目に考えていたらしく、しっかり遊園地の券まで用意してくれている。

「まぁ、券まで用意してくれてるから行ってやるけどさ・・・いやでも、ここはこっちの方がいいんじゃねーか?」
「おっ、やっとやる気を見せたか?」
「ちげーよ! お前らのプランがあまりにダサいから・・・」
「はいはい、わかったよ」

言いながら、俺の様子に二人は顔を見合わせて笑っていた。
つい夢中になって考えていたら、いつの間にか5限目は始まっていて。
俺たちは5分ほど遅れて、慌てて教室へ戻った。


その日の帰りいつものようにあかねと二人で帰りながら、俺は日曜のことをいつ言うか、かなり悩んでいた。
うちではそんな話絶対出来ないだろうし、早く言わないとあかねの予定が埋まってしまうかもしれない。
いや、それはないだろう。
だって俺の為に日曜は空けてくれている、ハズ・・・。
あ、段々不安になってきた。

今言わないとずっと言わない気もするし、えーい、言ってしまえ!
「今度の日曜・・・遊園地行かねー?」

うわ、今俺、どんな表情してるんだろ。
あかねの顔が見れない・・・。

隣にいるあかねと正反対の方向を向いていたら、一瞬の間の後、
「い、いいわよ? どうせ何にも予定ないし・・・」
という返事が返ってきた。

「良かった・・・。断られなくて・・・」

俺は思わずほっと一息つき、次の瞬間立ち止まった。
みるみるうちに顔が赤くなる。
俺今、「良かった」って声に出したよな?
うわー、恥ずかしい!
思いっきり本音だよ・・・。

思いながらあかねの反応を待つが、何も応答はない。
ちらりとあかねを見ると、あかねは考え事をしていて今の一言を全く聞いていなかったようだった。
俺の視線に気付き、
「え? なぁに?」
と一言。

やっぱり、聞いてなかったのか。
ほっとしたような残念なような・・・。
「なんでもねーよ」
と俺はごまかして、家路を急いだ。


「やるな、お前」
「行動が早いのは、いいことだぞ♪」

翌日、昼休みに例の場所であかねに日曜の件を伝えたことだけ言ったのだが、二人は思いのほかそのことを褒めてくれた。
よほど俺があかねにこのことを言い出せないと思っていたのだろう。
俺だって、やろうと思えばすぐに出来るんだ。

考えているうちに、何だか日曜日も上手くいきそうな気がしてきた。
よし、このデートを確実に成功させるぞ!
そして、あかねとの関係を一歩前進させる!!

意気込んだ顔を、またしても二人に見られてしまい、笑われた。
「よし、あとはプレゼントを用意するだけだな」
「これは、本人じゃないと出来ないことだからな」
「俺らがついていくと照れて何にも買いそうにねーから、一人で行ってしっかり選んでこいよ!」

・・・こいつら、ホントよくわかってんなぁ・・・。

「一つ聞くけど、お前ら自分のことはいいのか?」
仕返しのつもりで聞いてみたら、
「いいに決まってるだろ。どうするかなんて大分前に決めたよ。その後4人でお前たちのプラン考えたんだから。なぁ、ひろし?」
「あぁ、ゆかとさゆりもこれであかねが喜ぶはずって、太鼓判押してたぞ」
「女の子のお墨付きもあるんだから、間違いなく成功させられるはずさ」

・・・・・・。
もう返す言葉もございません、だな。

ありがとう。
俺は二人にそう言えなかったけど、きっと分かってくれているはずだ。
俺の本当の気持ちを───。


遅い。
かなり遅い。

待ち合わせの時間を30分過ぎても、あかねは待ち合わせ場所に現れない。
時間とかにはきっちりしたやつだから、こういうことはかなり珍しい。
珍しいからこそ、心配になる。

来る途中に何かあったのか?
まさか、事故に合ったりしてないよな?

ズボンのポケットから無意味にプレゼントの包みを取り出し、眺めてみる。
この行動、さっきから何回目だ?
大事なものを入れておくと無くなりはしないかと心配で、つい何回も触ったり取り出したりしてしまう。

・・・このプレゼント、気に入ってくれるだろうか・・・。

結局、昨日あかねが出掛けていたのをいいことに俺も一人で買い物に行き、何を渡すか散々迷ったあげく、ペンダントを買ってきた。
ハートが二連になってつながっている、お店の人が薦めてきた「人気商品」。
「永遠の愛」がテーマなんだそうだ。
流行の波に乗るのもどうかと思ったけど、俺には女の喜ぶものなんてわかんねーし。

本当は、指輪を送ることも考えた。
でもまたいつかのように大騒動になったら困るし、あかねもそれじゃ迷惑だろうからな・・・。
いつか本物をやるんだから、それまでおあずけでもいいか。

なんてことを考えながら包みをポケットにしまい、時計の針を見て辺りを見回した時だった。

目に映ったのは、春らしい色鮮やかな黄色と、淡いピンク。
それから、ボブ・カットの髪にささった花のピン。
そしてなにより少しお化粧をしたのか、いつもとちょっと、いや大分違って見える好きなコの顔───。

俺は、何も言葉が出なかった。
全身の神経があかねに奪われたようだった。

動くことすら出来ず、ただ呆然としている俺に近付き、あかねが「ごめんね」と声を掛ける。
その声に俺は「ああ・・・うん」と答えてから、はっと我に返った。

反射的に歩き出し、早足で歩きながら俺の脳は全力で回転していた。
あれはもしかして、もしかしなくても俺のため??

可愛すぎるじゃねーか、ちくしょー!!
可愛すぎて手も足も出ねーよ!
声さえ出せねーよ!
今俺何言うかわかんねー!

とりあえず買っておいた切符だけサッと振り向きもせぬまま手渡し、先を急ぐ。

ホントいっぱいいっぱいだよ。
どうしたらいいんだ??
とりあえずプランだけは全うさせなくちゃな!
うん、その通りだ!

ホームに着いてようやく後ろを振り返ると、あかねは不自然な歩き方でよろよろしながらついてきていた。
何故だろうと一瞬考えたが、すぐにヒールのある靴が原因だということがわかった。
なんでこんな靴履いてきたんだ?
ただでさえドジだから転んだりしやすいのに、心配事が増えるじゃねーか。
今俺、他の事あんま考えられねーのに・・・。

と思った瞬間、あかねがよろめいて転びそうになった。
軽く支え、起こしてやる。
するとあかねは、そんな状況が嫌だったのかすぐに身体を離してうつむいた。

はぁ、全くなにやってんだよ。
やっぱり俺がいないと、だめだなぁ。

「ったく・・・そんな靴履いてくるからだよ」
俺は言葉を発しながらも、何か余計なことを言うんじゃないかと内心ひやひやしていた。
今絶対脳がまともに動いてないからな・・・考えて発言しないと・・・。

電車に乗ってから、しばらくの間沈黙が続いた。
俺は、どうやってプランを実行するかを必死に考えていた。
肩にもたれかけさせるって、あかねの頭を俺の肩に持ってくればいいのか??
でもいきなり腕をあげたら不自然じゃないか?
あげた手を見て「何?」とか言われたりして・・・。

あかねが話し出しても、俺は全然耳に入らなかった。
自然に頭を持ってくればいいんだよな。
あくまで、自然に・・・。

腕をそっと伸ばしかけた時、急に耳にはっきりとあかねの声が響いた。
「あそこのカップル・・・あんな人前でいちゃいちゃして、恥ずかしくないのかな? おかしいよね」

その言葉に、伸ばしかけた手はサッと引っ込めた。
あかねはそういう風に思っていたんだ。
そうだよな。
俺、プランを実行させること優先で、あかねが嫌がるかもしれないとか考えてなかった。
あかねはそういう考え方だったんだ。
そっか・・・。

俺は何でもない顔をしたが、ショックは思ったよりずっと大きかった。
いたたまれなくなって俺は、「寝る」とだけ言って、目を閉じた。
どうか、あかねにこんな格好悪い考えがバレていませんように・・・。


日曜で、更に今日のようなイベントの日となると、当たり前だが遊園地は人でごったがえしていた。
予想はしていたがあまりの多さに多少うんざりしつつ、券をフリーパスと引き換え中に入る。

俺はあかねに「人気アトラクションは予約が出来るから」と言って、その予約チケットをもらいに歩き回った。
本当はもっと早くあかねの元へ帰れたのだが、ゆっくり歩いてもらいに行っていた。

顔を合わせるのが、何だか辛かった。
あかねはあんなに可愛いのに、どうしていいかわからず戸惑っている俺はたまらなく格好悪く見えて、隣に並べない気がした。

あかねのそばに帰ってからも、何を話せばいいかわからなくなっていた。
あかねが話しかけるその言葉さえ、ほとんど耳に入らなかった。

すると突然あかねが顔を近付けてきて、小声でこう言った。
「ねぇ、何でそんなに機嫌悪いの!?」
機嫌が悪い?
ああ、そういう風に見えたのか。
「別に・・・悪くねーよ」
そう返してみたが、その応答は逆効果だったようで、
「悪いよ! ずっと嫌そうな顔してるじゃない!」
少し大きめの声であかねがくいついてくる。

「してねーって!!」
思わず、こっちの声も大きくなる。
「してる! ねぇ、なんで!? なんで!?」
なんでそんなに聞くんだよ!

「・・・お前がそんな格好してるからワリィんだよ!!」

あー、言っちまった。
恥ずかしい。
格好のせいでマトモに話せないなんて。
しかもそれを、本人に言うなんて。
あかね、何て思うだろう・・・。

赤くなった顔を隠すように違う方向を向いていたら、
「トイレ、行ってくるね」
という声が聞こえ、あかねはあっという間にいなくなった。

俺は走り去ったあかねの後ろ姿を見つめ、半ば呆然としていた。

やっぱり、そんなことで慌てふためく男は格好悪いと思われたのか?
それとも単にトイレへ行っただけか?
釈然としないままその場で2、3分待っていたが、一向に戻ってくる気配がないので近くのトイレへ行ってみた。
が、そこにもいない気がする。
何処へ?

そう考えた瞬間、俺は走り出していた。

あかねが何処へ行ったのか、なんとなくわかった。
あかねは、帰るつもりだ。
俺を、おいて。
理由ははっきりしないが、そんな気がする。

「そんな気がする」だけで、俺は必死に出口のゲートへ走っていた。
頬に触れる風が冷たい。
そういえば、あかね薄着だったな。
身体が冷えているかもしれない。
上着を貸してやらなくちゃ・・・。

そう考えたとき、あの可愛らしい服装が目に入った。
───見つけた。

追いついて腕をつかんだら、俺の頭には「これからどうするのか」という言葉が浮かんできた。
どうしたらいいだろう。
その答えが出る前に、俺はあかねを連れて歩き出していた。

落ち着いて話したい。
あかねと、二人で。

そう思った瞬間、俺の頭に浮かんだのはデートプランの最終目的地“観覧車”だったから。
俺はそこに向かって、ただひたすら歩いていった。

予約チケットのおかげで待つこともなくすんなり観覧車の乗り場へ来ると、俺は半ば強引にあかねを乗せてから向かい側の席に座った。
そして、一つ深く息をついてから、目の前の愛しい人の顔を見た。

その人の顔は───涙の跡で目の周りが赤くなっていた。

泣いてた?
何で?
・・・俺の、せい?

「俺・・・なんかした?」
「・・・・・・」
「その顔・・・泣いてたんだろ?」
「・・・・・・」
「さっきだって、帰ろうとしてたんだろ? 俺を、おいて」

女々しいなぁ、俺。
「俺をおいて」だなんて、ますます格好悪いって思われるようなこと言ってるよな・・・。

「・・・・・・」
返答はない。
その沈黙が、余計に俺の不安をかきたてる。
情けない俺に言う言葉がないのか、返事の代わりに目には涙が溢れてきた。

ああ。
なんでいつも、一番大切にしたい子を泣かせてしまうんだろう。

「・・・なんで、怒ってたの?」
「・・・?」
その理由はさっき・・・。

「なんで、機嫌悪かったの?」
「機嫌、悪くないって。さっきも言った」
「うそ! だってほとんどしゃべってくれなかったじゃない!」
「だからそれは、お前の格好が・・・」

またそれを言う・・・か?
・・・言うならはっきり言わなくちゃな。堂々と。

「お前がワリィんだよ。いきなりあんなに可愛くしてくるから・・・。あんまり可愛いから、どう接していいかわからなかったんだよ」

・・・言えた。
はっきり言ったら、気持ちが楽になった。

でも赤くなる顔は止めることが出来ないから、俺は外の景色を見てごまかした。
一瞬の沈黙の後、あかねがゆっくり口を開いた。
「そんな・・・あたしてっきり、あまりにも似合ってないから怒っているのかと・・・だって、駅でも・・・」
「駅?」
「『そんな靴履いてくるからだよ』って呆れた声で・・・」

そんな風に思ってたのか。
やっぱり俺が素直になれないことが、あかねを傷つけていたんだ。
俺は伝わっていると思っていても、相手に伝わらなければ意味がないよな。

「呆れてねーよ。ただ、あぶなっかしくって見てらんねーんだよ。いつ転ぶかってこっちがドキドキする」
それを言ったら、あかねが子どもみたいに泣きながら笑った。

その顔が愛しくて愛しくて、俺は自分の胸元にあかねを引き寄せた。
細い首筋に腕を回すと折れてしまいそうで、俺は出来るだけ優しく抱きしめた。

「ごめんな・・・また不安にさせた」
あかねが、腕の中で小さく首を横に振る。
「すぐに素直に『可愛い』って言ってやれなくて、照れて一日を台無しにしちまった。あかねに楽しんでほしくて計画したのに・・・」
また首が小さく横に動いた。

あかね・・・・・・。

「俺のためにそんなに可愛くなってくれて、ありがとう・・・」
これは自惚れじゃないよな?
俺のために『可愛く』なってくれたあかねに、『ありがとう』って言っても、おかしくないよな?

観覧車を降りると、係員と目が合った。
あんな入り方をしたからきっと目立っていたのだろう。

あかねの顔を見ると、あかねも恥ずかしそうな顔をしていて思わず二人で笑ってしまった。
こんな幸せが、ずっと続けばいい───。


帰宅後、俺は大事な物を忘れていたことに気が付いた。
せっかく用意したプレゼントを、渡していない。
途中からその存在はすっかり頭から抜けちまってた・・・。

今日中に渡さなきゃな。
ホワイトデーのプレゼントなんだし。
うん、あかねの部屋に行って渡しても全く問題ないはずだ。

俺はあかねの部屋へ行くことを自分自身に言い訳しながら、そっと2階へ上がり部屋のドアをノックした。
「俺。入っていい?」

・・・返事はない。
まさかもう寝ちまったとか?
そろりとドアを開けて中を見ると、あかねはパジャマ姿でベッドに腰掛けていた。
寝る直前だったかな。
間に合った。

「・・・寝てなかったんだ」
俺の問いにあかねはこう答えた。
「うん、まぁ。どうしたの? こんな時間に」

うっ・・・どうしたのと聞かれると・・・。
プ、プレゼントを・・・。

「・・・いや、今日、楽しかったかなーと思って」
何聞いてんだ俺・・・違うだろ・・・。

「うん、楽しかったよ! 途中めげそうになったけど☆ あの乗り物とか、楽しかったよね〜。あ、あれもね・・・」
あかねは素直に反応して、楽しそうにおしゃべりを始めた。
その姿を見ながら、俺も床に座りそれに答えた。

まぁ、いっか。
プレゼントは最後に渡そう。
そう思っていたのに、
「そうだな。・・・また行こうな」
ふと顔を上げてあかねを見ると、あかねはいつの間にか横たわって眠っていた。

おいおい・・・それはちょっと無防備すぎるだろ・・・。
俺、一応あかねの許婚なんですけど?
ここで手を出しても、文句言われる筋合いないと思うんだが・・・。

そっと顔を近づけると、口元がむにゃむにゃと小さく動いた。

うわー、可愛い。
すごく可愛い。
でもここでなんかしたら、起きたとき思いっきり叩かれそうな気がする・・・。

俺は理性をフル稼働させて、あかねをきちんとベッドの中へ入れ、布団をかけた。
しばらく傍でじっと寝顔を見てから、俺は枕元にプレゼントを置くと、立ち上がった。

・・・最悪な寝相にどうか踏み潰されたりしませんように・・・。
思わず手を合わせてみる。
あの寝相は何とかしないと俺一緒に寝れないかも・・・。

最後に立ったままもう一度顔を近づけて、あかねの顔をじっと見た。
「・・・好きだよ」

寝顔になら、こんなことも言える。
朝起きて、喜んでくれるといいな。
おやすみ・・・・・・。

  Happy White Day


2003.04.20
ホワイトデー企画小説、乱馬視点です。
あかねsideで書かなかった部分が多々あったため、あれは何なの?と聞いて下さる方もちらほらいらっしゃって、こんな小説を待って頂いててかなり嬉しかったです。

言葉というのはいろいろな表現の仕方が出来るので、本人は良い意味で言ったつもりでも言われた人は悪く取ってしまったり・・・それ故に起こってしまう誤解やすれ違いなどを表現したくて、各視点ごとに書きました。
バレンタインの時よりはまだ見れる文章かもしれない・・・。
あかねにとってのゆか・さゆりと同じく、乱馬にとってのひろしと大介の存在も書きたかったことの一つなので、3人の会話も楽しんで書きました。